黒部市を主な舞台にした映画「カノン」で主役を務めた比嘉愛未(まなみ)と雑賀(さいが)俊朗監督が30日、県庁を訪れ石井隆一知事と懇談した。1日の全国公開を目前に控え「気持ちが高まっている。皆さんで作品を育ててほしい」と語った。
3姉妹が母親の人生をたどる物語で、比嘉は黒部市で暮らす次女・藍を演じた。「控えめな役で、抑える芝居が難しかった。悩みながら、皆でチームワークを組んで取り組んだ」と話した。県内での撮影を振り返り「自然がきれいで、食べ物がおいしかった」と笑顔を見せた。
雑賀監督は製作の背景に両親の死があったことを明かし、「家族でも知らないことがあるのだと思うといとしくなる。北陸新幹線と関連付けて作品をつくった」と語った。夕景が印象的だったと言い、「富山の人でも見られない映像がある。3姉妹のピアノが見事だった」と話した。