「平成の大修理」と呼ばれる大規模な保存修理・震災対策事業を進めている南砺市城端の城端別院善徳寺は15、16の両日、庫裏(くり)の修復現場見学会を開く。事業を進める過程で、内部にはかつて、仏壇が設けてあった「内仏間」があったことなどが判明。見学会では新たに分かった建物の歴史も含め、事業概要を分かりやすく説明する。
庫裏の修復は2013年に始まり、建物の傾きを直して構造補強したほか、土壁を塗り直したり、床板を張り直したりした。
2階にあった資料を整理した際に見つかった1877(明治10)年ごろの庫裏の絵図面などから、近年は大部分が物置となっていた庫裏に、以前は内仏間やかまどがあったことが分かった。修復ではそれらを復元し、17年度末の完成後は体験学習や参拝者が食事をできる場として活用する。
見学は両日とも午前9時~午後4時に随時、山門で受け付け、設計監理らが解説する。参加には保険料の300円が必要。