神社の拝殿や木々を背景に、役者たちが熱演した大鹿歌舞伎の松本公演

神社の拝殿や木々を背景に、役者たちが熱演した大鹿歌舞伎の松本公演

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大鹿の千両役者、松本で初の歌舞伎公演

信濃毎日新聞(2016年10月23日)

 松本市の県護国神社で22日、下伊那郡大鹿村の国選択無形民俗文化財「大鹿歌舞伎」の公演があった。松本市での一般向け公演は初めてで、拝殿前に舞台を特設。約千人の観客は弁当や菓子をつまんでくつろぎながら、役者たちの堂々とした演技に声援を送り、地芝居と秋の風情を楽しんだ。

 小学生を含め村民有志の役者、スタッフ計26人が、村に伝わる「六千両後日文章(ごじつのぶんしょう)重忠館(しげただやかた)の段」を上演。平家の落ち武者の悪七兵衛景清が源氏に挑む物語を演じた。松本の菓子店や地酒の名を交えたせりふに笑いが起き、コミカルな演技には「頑張れ」と声が掛かった。源氏側と景清の気迫のこもった戦いには、多くの観客がおひねりを投げた。

 初めて地芝居を鑑賞した松本市浅間温泉の松山松子さん(73)は「親しみがあっていい」と満喫した様子。夫の行孝さん(78)も「伝統を続けていて立派です」と話した。

 公演は、神社をより開かれた場にしたいと護国神社や総代らが協力して企画。村名物の塩、大鹿と松本の酒などの出店も雰囲気を盛り上げた。奥谷一文宮司は「村と神社、(集まった)皆さんとの縁ができ、ありがたい」と話していた。

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