ゲストハウスを開業するため、民家を改装する大桃理絵さん(右)=新潟市中央区沼垂東2

ゲストハウスを開業するため、民家を改装する大桃理絵さん(右)=新潟市中央区沼垂東2

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古民家をゲストハウスに 沼垂テラス商店街近くにオープン

新潟日報(2016年11月1日)

 新潟市中央区の沼垂テラス商店街の近くに、簡易宿泊施設「ゲストハウス」が誕生する。長野県で施設運営を経験し触発された本県出身の女性が11月下旬のオープンを目指して民家を改装中で、「沼垂を訪れる人を増やしたい」と意気込んでいる。

 オーナーは、新潟市江南区出身の大桃理絵さん(32)。沼垂東2の築90年ほどの民家を借り、仲間と改装作業をしている。金融機関から融資を受けたほか県の補助金も活用して準備を進め、19人が宿泊できる施設にする予定だ。ゲストハウスは一般的に相部屋や交流スペースなどがある安い料金の宿泊施設を指す。

 大桃さんは東京や新潟での会社員生活を経て、昨年9月までの約1年間、長野県のゲストハウスで働いていた。友人に誘われ軽い気持ちで開業から携わったはずが、宿泊客との出会いにやりがいを感じる日々だった。「つまらない場所」と考えていた古里への思いも変わった。国内外の宿泊客から地元の自慢話を聞く中で、新潟を見つめ直した。日本酒や食、人の温かさ...。新潟の魅力を感じてもらうため、「気軽に泊まれる場所を新潟につくろう」と思い立った。

 物件は知人の紹介で見つけた。徒歩数分にある沼垂テラス商店街の管理運営会社が所有する民家で、商店街の陶芸工房に洗面ボウルを特注するなど協力も得ている。「商店街の人に支えられ、刺激をもらっている。住民も応援してくれてうれしい」とほほ笑む。

 施設名は「なり」。由来は「大工用語で、現場に合わせて作業を進める『なり』という言葉」といい、「宿泊客や町の様子など、その日の流れに沿った空間を作り上げたい」と語る。

 2階に個室や相部屋を設け、1階には宿泊客以外も利用できるバーをつくる。旅行客と地元住民の交流を思い描いており、「宿泊客は穴場の観光情報を知りたがる。地元の人に紹介してもらいたい」と期待する。

 スタッフ2人と年中無休で営む予定。「いつでも気軽に立ち寄れる場にしたい。商店街や近隣の店の魅力を紹介したい」と話している。

 1泊3500円からの予定。問い合わせは大桃さん、070(5458)2442。

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