やりを使ったパフォーマンスを披露する「真田幸村」を務めた平野さん(左)

やりを使ったパフォーマンスを披露する「真田幸村」を務めた平野さん(左)

長野県 上田・小諸 祭り・催し

上田の秋祭り彩る赤備え 「真田丸」効果、各地にぎわい

信濃毎日新聞(2016年11月4日)

 上田市で3日、市中心部の上田城跡公園を会場に「上田城紅葉まつり」が開幕し、神科地域の「砥石(といし)・米山(こめやま)城跡」一帯では「砥石・米山城まつり」があった。ともに戦国大名・真田氏ゆかりの地。真田信繁(幸村)が主人公のNHK大河ドラマ「真田丸」放送の効果もあり、祭りは例年より大勢の観光客でにぎわいを見せた。

<上田城跡>

 今年で10回目となる「上田城紅葉まつり」は初日のこの日、信州真田鉄砲隊による演武などのイベントがあった。同公園は紅葉が見頃となり、6日までのまつり期間中に市内外の味覚を楽しめるフードコートや乗馬体験(5、6日)などさまざまな催しが予定されている。

 オープニングセレモニーでは、市内の各種イベントで観光PRに一役買う「真田幸村」役に選ばれ、1年間務めた平野帆高(ほだか)さん(30)=上田市真田町長(おさ)=の「引退式」があった。「大役を任せてもらい、生きがいを感じながら活動できたことは、うれしく貴重な経験となった」とあいさつした平野さんは、やりを使ったパフォーマンスも披露。会場から「幸村、お疲れ、ありがとう」との声が飛んだ。

 真田氏の甲冑(かっちゅう)「赤備え」に身を包み、火縄銃を手にした信州真田鉄砲隊は空砲を放つ演武で観客を沸かせ、一緒に記念写真に納まった。板垣正幸さん(53)=同市下室賀=は「まつりに来たのは初めて。鉄砲は大きな音で迫力があった」と喜んでいた。

<砥石・米山城跡>

 33回目を迎えた「砥石・米山城まつり」は、地元の自治会連合会や商工団体などでつくる実行委員会が主催。会場は約1万3千人の観光客が訪れた。

 砥石城は戦国武将・村上義清が使った山城の一つ。1550(天文19)年に武田信玄に攻め込まれ、水不足に苦しんだ村上軍が馬の背中に水に見立てた米を流し、馬を水で洗うほどの余力があると装った「白米伝説」で知られる。まつりでは、馬と約60キロの米を使って伝説を再現。最後に実行委のメンバーと周囲の見物客が一緒に「えいえい、おー」と勝ちどきを上げて盛り上がった。

 実行委の佐藤和男委員長(76)は「今後も地域の史跡を後世に伝えていきたい」と話していた。

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