新湊曳山まつりをモチーフに急きょ制作された新作を飾るスタッフ=県立近代美術館

新湊曳山まつりをモチーフに急きょ制作された新作を飾るスタッフ=県立近代美術館

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新作影絵、間に合った! 藤城清治展

北日本新聞(2016年11月10日)

 閉幕が13日に迫る企画展「藤城清治 光よろこびメルヘン展」で、新湊曳山(ひきやま)まつりを描いた新作が10日からお目見えする。会場の県立近代美術館で9日夜、展示作業が行われ、光と影の「藤城マジック」に彩られた勇壮な祭りの風景が浮かび上がった。会期中に曳山まつりを訪れた藤城さんが、ちょうちん山が居並ぶ風景に魅せられ、急きょ制作を決めた作品だ。「富山の人たちに見てもらいたい」という一心で会期ぎりぎりに完成させた。

 作品のタイトルは「曳山祭り」で、縦70センチ、横90センチのサイズ。無数のちょうちんで彩られた4基の曳山が町をゆっくりと進む様子を表した。法被姿の若衆が取り囲み、にぎやかな笛や太鼓の囃子まで聞こえてくるかのように、細部まで影絵で表現されている。

 富山での企画展で藤城さんは、八尾のおわらや五箇山の合掌造りなど県内で取材した新作8点を発表。新湊の曳山まつりも以前から関心があり、10月1日にサイン会で来県した際に現地に足へ運んだ。「イヤサー、イヤサー」と威勢の良い掛け声が響く祭りの熱気を体感し、自らの影絵で魅力を伝えようと急きょ制作を決心。多忙にもかかわらず制作時間を割いて、会期末までに間に合わせた。

 藤城さんは「ちょうちんの明かりが美しく、僕にぴったりの祭りだった。久々にお祭りを題材にした作品だったので、作りがいがあった」と話している。

 藤城さんは詩情豊かな作風で、幅広い世代に愛されている影絵作家。92歳の今も精力的に新作を発表している。企画展は初期の油彩から、夢いっぱいの影絵の大作まで239点を展示。連日多くのファンが来場し、5日には、近代美術館で2008年の「日展100年」展以来2度目となる5万人超えを達成した。

 企画展は、同美術館と北日本新聞社主催。

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