黒部市が主な舞台となった公開中の映画「カノン」のロケ地を巡るツアーが１０日行われた。県内各地から参加した約８０人が、同市の料理旅館や生地海岸など作品に登場するスポットを訪れ、３姉妹と母親の絆を描いた映画の世界に浸った。

　映画の舞台を訪ねて作品をより身近に感じてもらおうと、北日本新聞社と黒部市「カノン」ロケ支援委員会がツアーを企画した。参加者はバス２台に分かれ、黒部、魚津両市のロケ地に足を運んだ。

　女優の佐々木希さん演じる三女・茜が金沢市で営む料亭として登場する黒部市宇奈月温泉の料理旅館「烏帽子山荘」では、女将（おかみ）の関口智恵子さんの説明を聞きながら館内や庭を見学した。関口さんは、佐々木さんに酒のつぎ方をアドバイスした時のエピソードなどを披露した。

　夫と参加した氷見市間島の主婦、畑中麻利子さん（６５）は「映画で描かれていた通り、風情があってすてきな場所だった。実際に見ることができてよかった」と話した。

　黒部市の生地地区や宇奈月温泉街、くろべ牧場まきばの里、魚津市の特別養護老人ホームあんどの里なども訪れた。１６日に第２回のツアーを行う。申し込みは締め切った。