「歌舞伎塾」コーナーで解説する中村勘九郎さん(中央)、七之助さん(左から2人目)ら=16日、まつもと市民芸術館

「歌舞伎塾」コーナーで解説する中村勘九郎さん(中央)、七之助さん(左から2人目)ら=16日、まつもと市民芸術館

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中村兄弟「ただいま」 松本で艶やかな演技披露

信濃毎日新聞(2016年11月17日)

 歌舞伎俳優の中村勘九郎さん(35)、七之助さん(33)兄弟が全国14カ所を巡る歌舞伎の「錦秋特別公演」は16日、松本市のまつもと市民芸術館で開いた。2人が芸術館に登場するのは7月の「信州・まつもと大歌舞伎」以来で、公演は勘九郎さんの「ただいま」の一声で幕開け。歌舞伎をより楽しむために楽屋裏を紹介する「歌舞伎塾」のコーナーも初めて設け、2公演を計2400人が楽しんだ。

 歌舞伎塾は中村兄弟が司会役の中心を務め、まつもと大歌舞伎にも出演した中村鶴松さん(21)らが楽屋入りから演技までの流れを舞台上で見せたり、音の効果を紹介したりした。眉の形や隈(くま)取りで役の性格を表す化粧や、衣装の着付け、海鳴りや雪の様子まで表現する太鼓の打ち方なども実演した。

 その後は七之助さんが、恋人の忘れ形見の烏帽子(えぼし)をかぶった海女の役で舞踊「汐汲(しおくみ)」を舞い、艶やかな演技で会場を魅了。勘九郎さんも舞踊「女伊達」で男たちを相手にけんかする場面で華麗に立ち回り、客席からは「中村屋!」の掛け声が飛んだ。

 公演は市芸術文化振興財団、信濃毎日新聞社などが主催。埴科郡坂城町の会社員柳沢恵さん(30)は「いろいろな工夫で舞台が作られているのが分かった」と話していた。

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