いずれも映画監督の大林宣彦さん、入江悠さん、鶴岡慧子(けいこ)さん(上田市出身)によるトークイベントが20日、上田市の上田文化会館であった。同日まで開いた「第20回うえだ城下町映画祭」の一環として企画。「これからの映画づくり―地方都市と映画」と題し、大林さんらが作品に込めた思いを披露。約80人が耳を傾けた。
「信州上田観光大使」も務める大林さんは過去の映画祭で同市を訪れた際、「スタッフの出迎えもなく、みんな映画を見ていた。いい映画のまちだと思った」とエピソードを紹介。鶴岡さんは地元で撮影した作品を振り返り、「上田市は映画の製作から上演まで応援してくれた。私は本当にラッキー」と話した。
同映画祭の「自主制作映画コンテスト」で大賞を受賞したことがある入江さんは、佐久市や北佐久郡軽井沢町でロケを行った新作について紹介した。大林さんは「映画は時代のジャーナリズム」とし、「これまでの映画は戦争を描いてきた。いつか平和を描く時代が来なければならない」と訴えた。
会場では、上田市内で撮影された映画のロケ写真なども展示した。