自作の前でマイクを握る下田さん(左)の解説に聞き入る来場者 =県民会館地下展示室

自作の前でマイクを握る下田さん(左)の解説に聞き入る来場者 =県民会館地下展示室

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日本画の「院展富山展」が開幕

北日本新聞(2016年12月9日)

 国内最大規模の日本画公募展、院展の巡回展「再興第101回院展富山展」が8日、県民会館地下展示室で開幕した。9月に東京・上野の都美術館で開かれた本展から選び抜いた91点をそろえ、伝統美に根差しつつ、革新的な表現を追求する日本画家たちの今を伝えている。25日まで。

 院展は横山大観らが再興した日本美術院が主催。富山展は3年に1度の開催で、会場には、自然の厳しさや人物の内面を映し出した大作が並んだ。

 田渕俊夫理事長の「飛鳥川心象 春萠(も)ゆ」は、ゆったりと流れる川を取り上げた。白黒の階調だけで表した画面の前で、多くの人が足を止めた。同人では、滑川市出身の下田義寛さんが「早暁 シバザクラ」を出品。朝日に輝く雲と山、暗がりに浮かぶ花を描き、早朝の一瞬の風景を切り取った。

 県内からは特待の西藤哲夫さん(高岡)と高島圭史さん(同)、院友の佐野正人さん(小矢部)、野千佳子さん(富山出身、和歌山)、竹原美也子さん(魚津出身、東京)が出品した。

 4月に亡くなった文化功労者で射水市名誉市民の郷倉和子さんの小品「紫陽花(あじさい)」も富山会場に限り、特別に展示されている。同人の倉島重友さん(茨城)と共に解説した下田さんは「こんなふうに描ける人は他にいない。院展は大きな柱を失ったが、残った者で研さんを積んでいく」と語った。

 開会式では高野博之県文化振興財団専務理事と下田さんがあいさつ。山本修県生活環境文化部長、斉藤北日本新聞社常務、瀧脇俊彦北日本放送専務、新田八朗県民会館文化友の会会長が加わり、テープカットした。

 日本美術院、県文化振興財団、県民会館、北日本放送、北日本新聞社主催。

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