厄年を迎えた男女がコイに厄を託す砺波市庄川町金屋地区の伝統行事「厄払い鯉(こい)の放流」が7日、同市の庄川水記念公園で行われ、鯉にお神酒を飲ませて一年の無事を祈った。
庄川峡観光協同組合が実施し、地元の金屋神明宮の氏子で、数え年で42歳の男性と33歳の女性計11人が晴れ着やスーツ姿で参加した。
参加者は鯉に触れて厄払いを祈願。男性が持つ鯉4匹の口に女性がお神酒を注ぎ入れ、庄川に放流した。パートの志部谷麻衣子さん(31)は「家族の健康を願い、厄を鯉に託した」と話した。
砺波市の市民交流都市・愛知県安城市の安城七夕親善大使や東山見保育所の園児、鯉にちなみプロ野球・広島カープのファンら一般の参加者20人も厄払いを体験した。
行事は、1816年に同宮の厄よけ祈願祭で、神前に供えられた鯉が長時間の神事後も生きていたことから、強い生命力にあやかって庄川に放したことが起源とされる。