昨年１０月に８６歳で他界した県美術文化協会理事で北國写真連盟参与の冨岡省三さんの金沢市や津幡町に住む生徒による写真展（本社後援）が１１日、金沢市下本多町のエルフ金沢で始まった。写真を楽しむ姿勢を貫いた「先生」をしのび、日常の風景を切り取った２４点を披露した。
　冨岡さんが講師を務めていた北國新聞文化センターの生徒は１０年ほど前に「いちごいちえ」と名付けたグループをつくり、展覧会を開いてきた。講師不在となった今年も「新たな出発」と位置付けて開催した。
　６６～８８歳の男女８人が冨岡さんの教えを思い返しながら撮影に励み、空や雲、商店街など身の回りの景色を独創的な構図でとらえた作品を寄せた。代表の松本幸美さん（７２）＝津幡町庄＝は「先生はいなくなってしまったけれど、気持ちを新たに写真を楽しんでいきたい」と話した。１７日まで。