中世の木像などが並ぶ「奥山荘の至宝展」=胎内市下赤谷の胎内市美術館

中世の木像などが並ぶ「奥山荘の至宝展」=胎内市下赤谷の胎内市美術館

新潟県 村上・胎内 祭り・催し

中世荘園権勢を実感 胎内市美術館「奥山荘の至宝展」

新潟日報(2017年1月20日)

 中世に旧中条、黒川地域一帯を治めていた荘園ゆかりの品を集めた「奥山荘(おくやまのしょう)の至宝展」が、胎内市下赤谷の胎内市美術館で開かれている。約100点の展示品の中には、初公開となる国重要文化財「奥山荘波月条(なみつきのじょう)絵図」や、地頭の黒川氏が寄進したとされる県指定文化財の木像も含まれている。

 展示室は中条地域と黒川地域に分かれており、中条地域の展示では、地頭だった中条氏の居館「江上館(やかた)」から出土した、権力の象徴とされる青白磁梅瓶(めいびん)などの陶磁器を中心にそろえた。奥山荘波月条絵図は鎌倉時代末期のものとされ、一族間で境界争いをしていた三浦和田氏が領土を主張するための証拠として、幕府に提出したものと考えられている。絵図には胎内川の旧名「太伊乃河(たいのかわ)」や市場などの町並みが記載されている。

 黒川地域の展示では、居館があった黒川西館跡や城館遺跡から発掘されたつぼ、かめといった陶磁器が並ぶ。木像は黒川氏が寄進した蔵王山の金峰(きんぷ)神社に収蔵されていたもので、室町時代の作とされる。「蔵王権現立像」「十二神将立像」、鎌倉時代に作られた「役行者(えんのぎょうじゃ)座像」が目を引く。

 市教育委員会の水沢幸一参事が、2月19日に奥山荘波月条絵図について解説するほか、3月4日には「中世の中条と黒川の関係」と題して講演する。水沢さんは「黒川と中条の宝を集めた意義は大きい。当時の文化レベルの高さを知ってほしい」と来場を呼び掛けている。

 会期は3月31日まで。月曜休館。300円。問い合わせは市美術館、0254(47)2288。

村上・胎内 ニュース