昨年2月の南砺利賀そば祭りでそばを味わう来場客。今年は安全上の理由で中止が決まった=利賀国際キャンプ場

昨年2月の南砺利賀そば祭りでそばを味わう来場客。今年は安全上の理由で中止が決まった=利賀国際キャンプ場

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利賀そば祭り中止 地滑り発生を受け

北日本新聞(2017年1月27日)

 南砺市の旧利賀スキー場での地滑り発生を受け、利賀地域の冬の一大イベント「南砺利賀そば祭り」の実行委員会(会長・北田耕三利賀地域自治振興会長)は26日に市利賀行政センターで開いた会合で、現場の百瀬川対岸にある利賀国際キャンプ場一帯で2月10~12日に開く予定だった今年の祭りを、来場客らの十分な安全確保が難しいとして中止することを決めた。

 実行委員ら23人が冒頭を除き非公開で協議した。今後、土砂がさらに流動する可能性もあり、来場客やスタッフの安全を保障できないと判断。地元関係者が災害対応に追われ準備や運営を担う人手が足りないことや、会場入り口が土砂流出により通行止めとなっている県道区間の奥にあり、アクセスしづらいといった状況も考慮し中止を決めた。

 祭りは、そばの販売や巨大雪像が呼び物となっており、実行委によると例年1万~2万人を誘客している。完全に中止となるのは、旧利賀村時代の1986年に一般客向けに始まって以来初めてだという。

 深い雪に覆われる冬の利賀ににぎわいを生み、民宿や、物販店を出す住民にとっては貴重な収入源となってきただけに、北田会長は「非常に残念」と悔しさをにじませつつ、「自然には勝てず、お客さんに何かあってから中止していては遅い」と話した。

 来年は「災害がない限りは開催する」と述べ、今年についても余裕のある地区はそばを売りにした「ミニ事業」を開くことを検討するとした。

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