北安曇郡小谷村北小谷の大網(おあみ)地区で11日夜、雨飾山に五穀豊穣(ほうじょう)や無病息災などを祈る「雪と火の祭り」があった。みのを着てふんどしをした鬼役の男衆約20人が、高さ約5メートルのどんど焼きの周囲を雄たけびを上げながら走り回ると、祭りは最高潮を迎えた。
豪雪地帯の同地区では、今年の積雪が2〜3メートルほどで例年並みという。この日は祭りの後半から激しい雪となったが、鬼役の男衆たちは「うぉー」と声を上げ、雪を吹き飛ばしながら駆けていた。
祭りは1974(昭和49)年から続いている。今年は十数年ぶりに神事をつかさどる祭主が交代。新しく祭主となった会社員の横川寛さん(53)は「無事に終えられてホッとした。良い年になるようにと願いを込めて務めた」と話していた。