缶に入れて蒸し焼きにする佐渡カキのガンガン焼き

缶に入れて蒸し焼きにする佐渡カキのガンガン焼き

新潟県 佐渡 グルメ 特産

[海の幸冬味たっぷり]1 カキ ぷりぷり食感、潮の風味

新潟日報(2017年2月14日)

 荒波が押し寄せ、観光もオフシーズンとなる冬の佐渡だが、厳しい寒さは豊かな海の恵みをもたらす。脂が乗り、うまみを増す海産物は島の魅力の一つでもある。今だけ楽しめる旬の味覚を紹介する。

 「海のミルク」とも称され、濃厚なうまみが詰まったカキ。冬場、県内では佐渡だけで養殖カキが水揚げされる。漁師料理のようなイメージで、殻付きのまま自宅などで味わえるのが「佐渡カキのガンガン焼き」だ。口コミで評判が広まり、10年以上販売が続いている。

 箱形のスチール缶の中に生カキを並べて、水を入れてコンロで蒸し焼きにする。15分ほど火にかけ、殻の隙間が開くと食べごろの目安だ。熱々、ぷりぷりの身をほおばると、口の中いっぱいに潮の風味が広がる。

 ガンガン焼きは真野湾で育ったカキの知名度向上や販路拡大を目指して、佐和田商工会青年部が中心となって企画し、2004年に販売を始めた。出荷は1~3月限定。企画したメンバーの一人で、釣具店経営の三井宏志さん(50)=沢根五十里=は「厳しい寒さで水温も下がる1月以降は、カキの身が太っていく時季になる」と語る。

 注文すると殻付きのカキ約20個と調理用のスチール缶、ナイフなどが届く。すぐに調理できる手軽さも受け、インターネットを中心に年間200~300セットを売り上げる。リピーターも多いという。

 真野湾のカキが島外に出回ることは少ない。島内での販売も、むき身が中心だ。三井さんは「他の産地と食べ比べて、佐渡のカキが一番おいしいというお客さんもいる。ほとんど市場に出ないカキを殻付きのまま味わってほしい」と話している。

〈佐渡のカキ〉加茂湖と真野湾で養殖が行われている。真野湾で採れた殻付きの生カキが味わえる「佐渡カキのガンガン焼き」は、調理用のスチール缶などが入ったセットが4700円(送料込み)。問い合わせは山田屋釣具店、0259(52)6513。

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