「白浪五人男」で、捕り手(左)を前に一人一人名乗って見えを切る義賊役の5人

「白浪五人男」で、捕り手(左)を前に一人一人名乗って見えを切る義賊役の5人

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「大鹿歌舞伎」地元児童が熱演 成果発表で手応え

信濃毎日新聞(2017年3月13日)

 下伊那郡大鹿村で江戸時代から受け継がれる地芝居「大鹿歌舞伎」の若手役者と大鹿小学校4年生による「歌舞伎教室発表会」が12日、村公民館鹿塩地区館であった。若者らが発表する場を設けようと、保存伝承事業として2005年度に始まって12回目。大鹿歌舞伎は3日付で国重要無形民俗文化財に指定されており、次代の担い手たちが熱演を披露した。

 4年生8人による演目は「白浪五人男」で、義賊の5人組が捕り手を前に名乗りを上げる場面を演じた。七五調の小気味よいせりふとともに一人一人が堂々と見えを切ると拍手が湧き、捕り手はひょうきんなしぐさで会場の笑いを誘っていた。

 20~40代の若手役者4人は、平家物語の一ノ谷の合戦を題材にした「一谷嫩(いちのたにふたば)軍記須磨浦の段」を上演した。源氏方の武将・熊谷直実(なおざね)が平家の若武者・平敦盛(あつもり)を泣く泣く討つ葛藤、敦盛の婚約者・玉織姫が敦盛の首を手に絶命する悲恋を描き、緊迫感あふれる演技が観客を引きつけた。

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