妙高戸隠連山国立公園内の小鳥ケ池付近(長野市、昨年10月)。近年、こうした遊歩道を散策する人が増えているという

妙高戸隠連山国立公園内の小鳥ケ池付近(長野市、昨年10月)。近年、こうした遊歩道を散策する人が増えているという

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妙高戸隠連山国立公園 ロングトレイル設定へ

信濃毎日新聞(2017年3月16日)

 地域の自然や文化に触れて学んでもらうエコツーリズムを推し進めるため、長野、新潟両県にまたがる妙高戸隠連山国立公園内にロングトレイル(長距離自然歩道)を設ける方針が固まった。環境省長野自然環境事務所(長野市)や地元の長野市、上水内郡信濃町、飯綱町、北安曇郡小谷村、新潟県糸魚川市、妙高市、観光団体などでつくる連絡協議会が、16日に妙高市で開く総会で正式に決定し、今後、具体的な内容を検討していく。

 ロングトレイルの設定は、訪れる人たちに貴重な自然に親しみながら保護意識を高めてもらう狙いがある。合わせて、連絡協議会に加わる団体以外の博物館や自然保護団体、宿泊施設などの関係者を交えて各地域の魅力を一緒に考え、発信したい考え。ガイドの知識向上などで訪れる人を迎える態勢を公園全体で整えて、地域での宿泊や飲食などにつなげる構想だ。

 連絡協は昨年7月の設立総会で、公園の「ビジョン」や「管理運営方針」を作った。飯縄山や黒姫山、妙高山など著名な山が連なる風景には「一目五山(ひとめござん)」の魅力があると例え、「観光地としての資質を高める」ことなどを盛った。16日の総会では、これらを受けた今後10年程度の具体的な「行動計画」を定める予定で、ロングトレイルやエコツーリズムを柱に据える。

 連絡協議会事務局の環境省長野自然環境事務所などによると、ビジョンや管理運営方針づくりに向けて公園内4地域で開いた住民らとの意見交換会や、連絡協の事務担当者らの話し合いでは、公園全体の魅力の一体的な発信、地元への経済効果の発揮などが課題として挙がっていた。

 長野市戸隠地区では1月から、同省戸隠自然保護官事務所が地元のガイドや民宿関係者らに呼び掛け、国立公園内を歩いて親しんでもらうための工夫を話し合うワークショップ(参加型講座)を開催。案内標識の統一基準の検討、散策拠点の整備、携帯トイレ利用の推進などが検討テーマに挙がっており、連絡協の取り組みとも連動させる。

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