メルヘン建築の一つ、大谷中学校。時計塔は東京大安田講堂をモデルにしている

メルヘン建築の一つ、大谷中学校。時計塔は東京大安田講堂をモデルにしている

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「メルヘンと歴史」で誘客 小矢部市が観光ルート確立へ

北日本新聞(2017年4月4日)

 小矢部市は本年度、「メルヘン」「歴史」をキーワードに、観光ルートの確立を目指す。点在するメルヘン建築や、加賀藩ゆかりの寺が多い中心部の魅力に触れられる旅行商品を開発し、誘客につなげる。

 市内には35のメルヘン建築があり、中心部の石動地区には加賀藩の寺院集中策によって約30の寺が集まる。三井アウトレットパーク北陸小矢部の開業で来訪者が増えたことを受け、市はあまり活用してこなかったこれらの観光資源を磨く事業を進めている。

 調査事業を受託した旅行会社が3月、ニーズを探ろうとモニターツアーを行い、約120人が参加。メルヘン建築の大谷中学校や市教育センター(旧岩尾滝小学校)、駅前商店街、埴生護国八幡宮、アウトレットなどを巡った。

 参加者は商店街で、観音寺の三重の塔越しにメルヘン建築の石動中学校を眺め、人気の和菓子店などに立ち寄った。札幌時計台などをモデルにした教育センターでは、おやべホワイトラーメンなどを味わった。案内したおやべメルヘンガイドの山崎康子さんは「メルヘン建築を初めて見た人は、堂々とした大きさや形に感動していた」と話す。

 アウトレット内やインターネットでの調査でメルヘンのイメージを聞き、これまで明確ではなかった「メルヘンのまち」の定義を確立し、戦略に生かす。沼田智子市観光振興課長は「メルヘンと歴史を両輪にPRして誘客し、アウトレット来訪者の市内回遊にもつなげたい」と話している。

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