結晶箱に海洋深層水を注ぐ上田市長(右から2人目)ら出席者=滑川市坪川新

結晶箱に海洋深層水を注ぐ上田市長(右から2人目)ら出席者=滑川市坪川新

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海洋深層水から天日塩 滑川の製塩施設完成

北日本新聞(2017年4月6日)

 滑川市が海洋深層水分水施設「アクアポケット」敷地内に建設を進めてきた製塩施設の完成式典が5日、滑川市坪川新の現地で開かれた。火を全く使わずに天日干しの塩を作る施設で、日本海側では極めて珍しいという。市は今後製造が軌道に乗れば、塩の販売も検討している。

 施設は木造平屋建て約54平方メートルで、ビニールで覆われている。総整備費は約600万円で国の交付金を活用した。

 施設内にある28個の結晶箱に、アクアポケットで分水した深層水をそれぞれ入れ、太陽熱で蒸発させて塩を作る。年間で最大680キロを製造する能力があり、夏場は1カ月ほどで出来上がる。深層水を使うことで、よりミネラルが豊富な塩になるという。

 式では上田昌孝市長や石川忠志副市長、澤谷清県議ら出席者が深層水を箱に注いだ。

 上田市長は「天然の塩は健康や美容に良い。施設は、『海洋深層水の町』のシンボルになる」と話し、今後さらに大型の施設を作る考えがあることを明かした。

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