南信州広域連合は6日、飯田市街地の桜の名所「大宮通り」にあるソメイヨシノの標準木が開花したと発表した。平年(4月4日)より2日遅く、ここ10年では2011年と並んで2番目に遅い。小雨交じりの中、市街地にもようやく花の便りが届いた。
午後3時、元気象庁職員で同広域連合気象アドバイザーの土井雅彦さん(64)が、標準木で5輪開いているのを確認し、開花を宣言した。通り掛かった人たちは傘を差しながら、薄いピンク色の花を見上げていた。
土井さんによると、3月下旬に気温の低い日が続いたことが開花が遅れた要因。通常、5〜7日後には満開となるが、この先、曇りや雨の日が続く予報もあり、「一気に花が開くというより、だんだんに満開に近づいていくのではないか」としている。
大宮通りでは、9日に地元住民らでつくる桜保存会が恒例の「大宮通り桜まつり」を開く。通り沿いには既に、雰囲気を盛り上げるちょうちんが飾り付けられており、会長の井上基(もとし)さん(59)は「やきもきして開花を待っていたのでほっとした」と話した。