花作りに励む中新田町の住民

花作りに励む中新田町の住民

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きれいな花山車見に来て 29日に石動曳山

北日本新聞(2017年4月13日)

 29日に小矢部市で開かれる石動曳山(ひきやま)祭に向け、山町の一つ、中新田町(なかしんでんまち)の住民が、曳山を彩る和紙の「花」作りに励んでいる。同町など石動の曳山11本は「花山車(はなやま)」として親しまれている。今年は初めて石動駅前で11本が勢ぞろいすることになっており、住民は「きれいな花山車を多くの人に見てもらいたい」と意気込む。

 石動曳山祭では11の山町が、それぞれ市文化財に指定されている自慢の曳山を繰り出す。各曳山の上部には、30本以上の竹の棒に赤、白、黄色の菊花を付けて笠形(かさがた)につり下げた花笠が飾り付けられている。

 同町は、3年ほどで色あせる花を入れ替えるため、花作りに毎年取り組む。今年は白の花を新しくするため、町内の龍王寺で3月から週1回作業を続けている。

 花作りでは、丸く切った和紙の外周に切り込みを入れ、花びらに見えるよう竹の棒でよりを付ける。直径の異なる8~10枚を重ね、一つの花に仕上げる。きれいに丸く細くよりを付けるのが難しいという。同町は若い世代に伝承しようと、33年前に花作りを復活させた。昨年初めて携わった囃子(はやし)方の森浄香さん(15)は「よりを付けるのが難しい。技術を学びたい」と言う。

 三井アウトレットパーク北陸小矢部の開業後は、祭りの見物客が増えている。同町は昨年、曳山の舞台周りの勾欄(こうらん)の漆を塗り替え、今年の祭りの後にはご神体の衣装を修復する。町内会長の野坂吉晴さん(63)は「石動曳山の文化を守ろうという機運が高まっている。祭りで意気込みを示したい」と話す。同町の花作りは21日まで。

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