木曽町観光協会は、かつて御嶽山の信者らが歩いた「御嶽古道」のルートを描いた販売用のポスターと、旧福島宿や、御嶽山に登る前に身を清めた権現滝などがある城山の周辺の地図を作った。外国人客に滞在し、歩いてもらおうと全て英語で説明。絵は浮世絵風だ。
3月に、古道の出発点である同町福島の行人橋近くなど町内4カ所に絵地図を設置したのに続く取り組み。ポスターは縦70センチ、横87センチで和紙を使用。行人橋を出発し、合戸(あいど)峠を越えていく木曽町の黒沢口登山道と、王滝村の王滝口登山道の2ルートを描いた。
地図はA2判で、表に城山付近の5ルートを描き、裏には福島関所や代官屋敷などの場所も分かる旧福島宿を載せた。かつての風情が残る上ノ段や、興禅寺の枯れ山水の絵も入れた。町内のデザイン会社に依頼し、絵地図も含めた制作費は約710万円。
ポスターは100部作り、町観光協会やJR木曽福島駅前の観光案内所で2500円で販売している。地図は1万部印刷し、無料で同協会や町役場、松本市にあるアンテナショップなどで配っている。町観光協会の須藤邦男事務局長は「地図やポスターを使い、外国人にも有名になった中山道から御嶽古道でさらに奥まで歩いてほしい」としている。