福井市の一乗谷朝倉氏遺跡で22、23日、戦国城下町の生活を再現するイベントが始まった。武士や行商人、町人などにふんしたエキストラが復原町並を行き交う様子に、観光客らは「戦国時代にタイムスリップしたみたい」と城下町の息吹を感じていた。今回の「春の陣」は5月14日までの土・日曜日と祝日に開催する。
イベントは同遺跡活用推進協議会が実施。当時の人々の身なりなどは、出土物や歴史史料による時代考証を踏まえ、リアルに再現。復原町並の路地や家屋内には、越前焼を扱う商人や野菜売りの町人、外部の逸品を売り歩く行商人が行き交い、京の都にも負けない繁栄をみせた往時をほうふつとさせている。
劇団員のエキストラによる芝居も各所で繰り広げられた。中級武士が息子を戦国大名・朝倉義景の息女に求婚させようとしたが、娘ではなく子息だった-というコメディータッチの芝居もあり、観光客らを楽しませた。
大阪府から訪れた観光客は「芝居は想像以上に完成度が高くて面白い。戦国時代の人々はこうやって生活していたんだなと分かった」と喜んでいた。
9、10月には「秋の陣」も予定。荒天時は中止になる場合がある。