作品を監修する小山さん(手前右)に原稿を見せる鮱名さん(同左)。奥は右から前沢さん、田中さん

作品を監修する小山さん(手前右)に原稿を見せる鮱名さん(同左)。奥は右から前沢さん、田中さん

長野県 上田・小諸 特産

千曲川ワインバレーの魅力、漫画で紹介  東御市地域おこし協力隊ら

信濃毎日新聞(2017年5月3日)

 東御市の地域おこし協力隊員で漫画家の鮱名(えびな)星児さん(34)と同市在住のソムリエ前沢知江さん(33)、会社経営の田中良介さん(41)=群馬県富岡市=の3人が、漫画「千曲川ワインバレー奇行」をインターネット上で連載し始めた。東北信地方の千曲川沿いにワイン用ブドウ畑やワイナリー(醸造所)が集まる「千曲川ワインバレー」を舞台に、ワイン生産に関わる物語を共同で描いていく。親しみやすい漫画を通じ、地域のファン獲得を目指す。

 初回は全10ページ。作中に3人が登場し、同ワインバレーをはじめ、エッセイストで「ヴィラデストワイナリー」(東御市)オーナーの玉村豊男さん(71)らが現地でワイナリー経営に至るまでの苦労話などを描いた。前沢さんが担当するページでは、同ワイナリーが醸造するワインの特徴、白ワインには「白身魚のカルパッチョ」といった合わせる食事メニューなどを紹介。内容は、同市のワイナリー「リュードヴァン」代表で、東御ワインぶどう協議会の小山英明さんが監修した。

 「多くの人に読んでもらい、批評してほしい。『違う』という意見が集まり始めたらそこから再スタートを切る」と田中さん。賛否を問わず関心を寄せてもらいたいという。前沢さんは「一人でも多く千曲川沿いのワイナリーを訪れ、ワインを飲んでみたいと思ってもらえるように頑張りたい」と意気込む。

 漫画制作の構想が具体化したのは2月。ワインを題材にした漫画で東御市をPRしたいと考えていた鮱名さんと、会員向けメールマガジンでワインの魅力を発信している田中さんが知り合った。2人の思いを知った〓(魚ヘンに老)名さんの知人が、ワインの知識が豊富な前沢さんを紹介。3人が話し合いや取材を進めてきた。

 「今はワインを飲めない子どもたちも、将来飲むのを心待ちにするような作品にしたい」と鮱名さん。肩肘張らずに読めるよう、毎回笑いの要素を盛り込むつもりだ。

 県日本酒・ワイン振興室によると、県内のワイン産地を連載漫画で紹介する試みは珍しい。3人は来年3月にかけて月1、2回、新作を公開する計画。現在、農業や地域の活性化を支援する田中さん経営の会社「アグリマーケティング」のホームページで第2話まで公開している。

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