4、5日に南砺市城端地域で行われる城端曳山(ひきやま)祭に向けた曳山の搬出が3日、城端曳山会館で行われた。同祭のユネスコ無形文化遺産登録を記念して特別にそろって格納展示されていた全6基が絢爛(けんらん)豪華な姿を次々に現した。
曳山を受け継ぐ同地域中心部の山町6町の住民らが、同会館の展示室に並べられていた曳山を、駐車場につながる大扉から順に運び出した。拍子木の音に合わせ、最大で高さ6・5メートル、重さ8トンにもなる曳山が、車輪を「ギュー、ギュー」ときしませながら屋外に出てくると、集まった観光客らは歓声を上げ、一足早く美しい姿と迫力を楽しんでいた。
曳山は、4日の宵祭で「飾り山」として御神像を展示公開する各町の山宿近くまで運ばれ、御神像が曳山から山宿に移された。飾り山は同日午後3時から公開される。
◇ 城端曳山祭に合わせ、全国山・鉾・屋台保存連合会総会が城端地域で開かれる。4日は議事に先立ち、ユネスコ無形文化遺産に登録された全国33件の祭りの関係団体の代表者に、文化庁長官から登録認定書が伝達される。5日は本祭の視察などがある。