北陸第九祝祭合唱団が高らかに声を響かせた交響曲第9番=石川県立音楽堂

北陸第九祝祭合唱団が高らかに声を響かせた交響曲第9番=石川県立音楽堂

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祭典、歓喜のフィナーレ 風と緑の楽都音楽祭、11万人超来場

北國新聞(2017年5月6日)

 「いしかわ・金沢風と緑の楽都(がくと)音楽祭」(北國新聞社特別協力)は最終日の5日、金沢市の石川県立音楽堂で、クロージングコンサートが行われ、8日間にわたる音楽の祭典が幕を閉じた。ベートーベンの交響曲全曲演奏のフィナーレを飾った第9番では、音楽祭のために市民公募で結成された「北陸第九祝祭合唱団」の114人が「歓喜の歌」を高らかに歌い上げた。
 4月28日から、金沢駅周辺や北國新聞赤羽ホールなど北陸三県で有料、無料の178公演が繰り広げられた。来場者は昨年のラ・フォル・ジュルネ金沢を約2千人上回る11万1840人(主催者発表)だった。
 5日、県立音楽堂では、ベートーベンの交響曲第9番が披露され、京都市交響楽団常任指揮者の広上淳一さんの指揮で、オーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)とドイツのベルリン・カンマーシンフォニーの合同管弦楽団が演奏した。
 オーディションを経て、約3カ月間の練習を積んだ合唱団は、声楽家の竹多倫子さん(金沢市出身)、鳥木弥生さん(七尾市出身)、ジョン・健・ヌッツォさん、甲斐栄次郎さんとともに、会場に迫力の歌声を響かせ、来場者が惜しみない拍手を送った。広上さんは合唱団について「立派な歌声だった。オーケストラとも息が合っていて素晴らしかった」とたたえた。
 クロージングコンサートでは、合同管弦楽団が交響曲第9番「歓喜の歌」を演奏し、来場者が竹多さん、鳥木さんら出演者と一緒に歌い、音楽祭を締めくくった。
 音楽祭の目玉だったベートーベンの交響曲、ピアノ協奏曲、ピアノ・ソナタの全曲演奏は、ピアノ・ソナタ第29番「ハンマークラヴィーア」を、急きょ出演したピアニストのバリー・ダグラスさんが優美な音色を響かせ、4日間にわたるプログラムが完結した。

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