独創性豊かな作品が並ぶ現代工芸美術家協会福井会展=7日、福井新聞社・風の森ギャラリー

独創性豊かな作品が並ぶ現代工芸美術家協会福井会展=7日、福井新聞社・風の森ギャラリー

福井県 福井・永平寺

美術家協福井会展始まる、福井新聞本社

福井新聞(2017年5月9日)

 第37回現代工芸美術家協会福井会展(福井新聞社共催)は7日、福井新聞社・風の森ギャラリーで始まった。陶芸、籐(とう)、織物、七宝など伝統の技と現代アートを融合させた県内作家の29作品が並んでいる。14日まで。

 4月に東京で開かれた第56回日本現代工芸美術展の出品作が中心。同展で本会員賞を受賞した安本十九子(とくこ)さん(福井市)は、染織「夕照」を展示。裂いた古布を織り込む裂き織りの技法を駆使し、林に差し込む夕日をイメージしている。新人賞を獲得した下條途夫(みちお)さん(鯖江市)の陶芸「拍動」は、心臓をモチーフに生命力あふれる作品に仕上げている。

 審査員を務めた籐(とう)工芸の北川美千代さん(福井市)の大作は、田を駆け回り懸命に子育てする鳥、ケリの姿を表した「里山にカケル」とのタイトル。絶妙に着色した皮籐や丸籐をあじろ編みなどにし、躍動感を与えている。3月に死去した漆作家の冨田信行さん(鯖江市)が、幼い頃に潜った海の思い出を独創的なオブジェで表現した遺作「海想」もある。各作品には作家による解説文が添えられており、訪れた人の興味をひいていた。

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