見頃を迎えたジャーマンアイリスを前に話す鮒田さん(左)と堀内さん

見頃を迎えたジャーマンアイリスを前に話す鮒田さん(左)と堀内さん

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「アイリスまつり」和やかに 千曲の園主87歳描いた歌

信濃毎日新聞(2017年5月18日)

 「漬物上手なすぐれもの」「川柳作れば周りがウンウン」...。ジャーマンアイリスが見頃を迎えた千曲市倉科の観光花園で、時々、明るい調子の歌がラジカセから流れている。園主の鮒田(ふなだ)智子さん(87)のことを歌った「アイリスおばあちゃん」だ。作ったのは同市粟佐の作曲家堀内泰彦さん(63)。同園で鮒田さんから聞いた何げない話を基にした歌詞とメロディーが、訪れる人を和ませている。

 野菜や家畜を育てていた鮒田さんは1990年ごろから夫の繁利さんとジャーマンアイリスを植え始めた。徐々に拡大し、約40アールの敷地に色とりどりの花を植え、開催中の「ジャーマンアイリスまつり」では約450種類が順次見頃を迎えている。

 堀内さんは、温泉や農協のPR曲などを手掛けてきた。2015年に同園を訪れた際、鮒田さんから「お茶を飲んでいきなさい」と誘われ、漬物をつまみながら約1時間、旅行好きなことや川柳を趣味にしていると聞き、「純粋に曲にしたくなった」という。

 鮒田さんの名前も知らなかったが、1週間ほどで曲と4番までの歌詞を作った。元気な鮒田さんの人柄が伝わる曲に仕上がった。鮒田さんに贈ったカセットテープでは、堀内さんの知人女性が歌を歌っている。

 「私を歌にしてもらってびっくりした」と鮒田さん。4月下旬、夫の繁利さんをみとったばかり。「曲を作ってもらって、おかげさまで元気でいられる」と感謝しつつ、花の世話に精を出している。

 まつりは5月末ごろまで(花が終わり次第終了)で入場無料。1株500〜3千円で販売もしている。

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