交流を楽しむレストランバスの乗客と大月の人たち=新潟市北区大月

交流を楽しむレストランバスの乗客と大月の人たち=新潟市北区大月

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レストランバス 立ち寄り先の北区・大月集落 住民出迎え

新潟日報(2017年5月24日)

 2階建てバスで飲食を楽しむ「レストランバス」が6月末まで新潟市内で運行されている。毎週土曜日に北区の福島潟などを訪れるコースの立ち寄り先、同区大月では、住民がもてなしに力を入れている。乗客の滞在は30分程度だが、住民グループは「地域活性化のために交流を広げるチャンス」と意気込んでいる。

 「ようこそ」「いらっしゃい」。赤色や緑色ののぼり旗を持ち10人ほどの人たちが手を振って出迎える。レストランバスの乗客は歓迎の様子を写真に撮り、笑顔で降りてきた。住民が近くの田んぼを案内し、公民館ではホタルの復活に向けた取り組みなどを説明した。

 乗客を迎えたのは大月の下(しも)地区に住む27世帯の住民でつくる「大月下ファーマーズ」のメンバー。代表の細谷進治さん(68)は「この地域は高齢化や少子化が問題。自分たちがもてなすことで、リピーターになって交流を続けてくれる人が出てくればいい」と効果を期待する。

 メンバーはレストランバスの受け入れに合わせ、歓迎ののぼり旗を手作りしたり、プレゼントにヒマワリの種を用意したりしている。集落の日常を見てもらおうという狙いのため、案内は自然体を心掛ける。5月中旬に訪れた乗客8人には、田植え前の田んぼを見せた。

 レストランバスは市の委託を受けた新潟観光コンベンション協会が企画し、県内外から申し込みがある。京都から訪れた女性(46)は「普通の旅行では出会えない、地元の人との会話がいい。遠くに山が見える新潟平野の風景を見られてうれしかった」と満足そうに話した。

 案内に参加し、自宅のトイレを乗客に貸した男性(66)は「自分たちにとって当たり前の生活を良いと言ってもらうのは不思議だ」と、乗客との交流を喜ぶ。

 レストランバスのコースを企画した一般社団法人「ピースキッチン新潟」の久保田健司さん(44)は「大月にある風景もごちそう。地域の人も地元の良さに気付くきっかけになれば」と話している。

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