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「イタセンパラ米」販売へ 氷見の淡水魚食文化研究会

北日本新聞(2017年5月26日)

 国指定天然記念物・イタセンパラの保護活動に取り組む氷見淡水魚食文化研究会(代表・西尾正輝氷見市主任学芸員)は、同市万尾(もお)産の「万尾イタセンパラ米」のPR活動を始める。ブランド米化を目指しつつ、昨年急逝した男性の思いを受け継ぐ。第1弾として、28日にひみ番屋街(同市北大町)で開かれるイベント「ひみマルシェ」に出展、販売する。

 万尾イタセンパラ米は氷見市万尾の会社役員、中山俊明さんが専用の水田で、農薬をほとんど使わず栽培していたコシヒカリ。地元に生息するイタセンパラと、それを育む環境の良さを知ってもらおうと始めたもので、2012年に商標登録も行った。

 しかし、中山さんが昨年12月に病気のため亡くなり、今後の栽培が難しくなった。このため、研究会がイベント会場などでイタセンパラ米をPRしつつ、栽培を継承する方法を探ることにした。

 ひみマルシェでは、昨年収穫されたイタセンパラ米を、2合(300グラム)入りの袋に小分けして販売する。米粉を使ったたこ焼きも提供する。

 西尾代表の研究では、万尾地区の水田は、稚魚への餌の供給や産卵期の水深維持などで、イタセンパラが生息する万尾川の環境と密接な関係がある。当日はこうした内容を紹介するチラシも配る。

 西尾代表は「知名度が高まれば、地域のブランド米として新たな可能性が生まれる」と期待する。俊明さんの妻、桂子さん(63)は「夫の思いを引き継いでもらい、うれしい」と話した。 

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