全国植樹祭で「立山 森の輝き」などの苗木を植えられる天皇、皇后両陛下=28日午前11時25分ごろ、魚津桃山運動公園(代表撮影)

全国植樹祭で「立山 森の輝き」などの苗木を植えられる天皇、皇后両陛下=28日午前11時25分ごろ、魚津桃山運動公園(代表撮影)

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魚津で全国植樹祭 両陛下お手植え

北日本新聞(2017年5月29日)

 第68回全国植樹祭が28日、天皇、皇后両陛下を迎え、魚津市の魚津桃山運動公園を主会場に開かれた。朝方の小雨が上がって青空が広がり、木々の緑が映える中、両陛下は県が開発した優良無花粉スギ「立山 森の輝き」など6種類の苗木を植え、エドヒガンなど4種類の種をまかれた。富山の豊かな自然と、それを守り育てる県民の姿が全国に発信され、出席者は森と人が共に輝く古里を未来へつなぐ決意を新たにした。

 「かがやいて 水・空・緑のハーモニー」をテーマに、全国から森林・林業関係者ら約7500人が出席。大会長の大島理森衆院議長が「多様な森づくりと循環利用を促す契機にしたい」とあいさつし、石井隆一知事は「富山県の美しい自然を守り、多彩な伝統文化を継承、発展させていく」と誓った。開催地の村椿晃魚津市長が歓迎の言葉を述べた。緑化の功績団体やコンクールの受賞者を表彰した。

 お手植えでは、陛下が森の輝きのほか、コシノヒガンとヒメコマツを植樹。皇后さまはコシノフユザクラ、キタコブシ、ホオノキを植えた。お手播(ま)きではエドヒガン、タブノキ、ヤマザクラ、マルバマンサクの種をまいた。

 300人を超える子どもたちが創作舞踊を披露し、豊かな「森」「川」「海」を表現。大会テーマのアピールでは、富山の自然を詠んだ越中万葉が朗唱され、「14歳の挑戦」で林業などを体験した中学生が森と海の保全に向けた思いを語った。国土緑化推進機構の佐々木毅理事長が「命と暮らしを支える豊かな森を未来へ引き継ぐ」とする大会宣言を読み上げた。

 最後は会場の全員で県民愛唱歌「ふるさとの空」を合唱して締めくくった。

 式典会場のほかにも、新川地域の6カ所に植樹会場が設けられ、それぞれの場所に適した樹種を計1万本植えた。過去の大会では例のない取り組みで、県民参加の森づくりや、海づくりとの連携をアピールした。魚津市の海の駅「蜃気楼(しんきろう)」にサテライト会場が設置され、大型モニターで式典の様子が生中継された。

 植樹祭の県内開催は1969年の砺波市頼成の森以来、48年ぶり2回目。来年の開催地である福島県の内堀雅雄知事に、石井知事から大会シンボルの木製地球儀とエノキの苗木が手渡された。稗苗清吉県議会議長が閉会の言葉を述べた。

 両陛下は29日に高志の国文学館と富山県美術館を訪れ、午後に富山空港から特別機で帰京する。

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