開館25周年の企画展に並んだ四賀光子の手紙。広丘地区を「短歌の地」にしてほしいとの思いがにじむ

開館25周年の企画展に並んだ四賀光子の手紙。広丘地区を「短歌の地」にしてほしいとの思いがにじむ

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広丘を「短歌の地に」願い... 塩尻短歌館25周年企画展

信濃毎日新聞(2017年6月1日)

 塩尻市ゆかりの歌人らの資料を所蔵する塩尻短歌館(塩尻市広丘原新田)で、開館25周年を記念した企画展が開かれている。地元に関係する歌人たちの交流をテーマに、手紙や同人誌など60点ほどを紹介。同市出身の歌人太田水穂(1876〜1955年)の妻で諏訪市出身の四賀光子(1885〜1976年)が終戦から間もない時代、広丘を「短歌の地」としてアピールする施設の建設を願った手紙も並んでいる。

 光子の手紙は、1950(昭和25)年8月5日の消印があり、当時住んでいた神奈川県鎌倉市から広丘の歌人牛丸四方造(よもぞう)(1895〜1973年)に送られた。今回は親族が保管していたのを借り受けたという。

 明治末期に広丘小学校の校長を務めたアララギ派歌人・島木赤彦の歌碑が51年に広丘小に完成する予定だったのを念頭に、「歌人の地として広丘を意義あらしめるように」と要望。広丘小には48年に水穂の歌碑も建っており、「将来も順に施設を増していったならば村の一名物となってゆくのでは」と提案し、当時の広丘村に伝えるよう依頼した。

 短歌館指導員の郡上(ぐんじょう)典雄さん(65)は、終戦直後のまだ物資も十分でない時代に水穂らの歌碑ができた点を挙げ、「広丘の住民が短歌に寄せる思いはかなり強かったのではないか」と指摘。光子が短歌関連施設の整備を求めた背景には「そうした地元の思いを受け、『広丘には短歌がある』と知ってもらいたかったのだと思う」と推測する。

 25日まで(月曜休館)。入館料300円(中学生以下無料)。問い合わせは短歌館(電話0263・53・7171)へ。

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