膝に据えたもぐさに火を付けてもらう参拝者=瑞龍寺

膝に据えたもぐさに火を付けてもらう参拝者=瑞龍寺

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熱さに耐え健康願う 高岡の瑞龍寺で「ひとつやいと」

北日本新聞(2017年6月2日)

 国宝瑞龍寺(高岡市関本町)の恒例行事「ひとつやいと」が1日、同寺で行われ、大勢の参拝者がやいと(おきゅう)の熱さに耐えながら健康を祈った。

 午前5時の開始に先立ち、四津谷道宏住職がやいとに使うもぐさと線香を法堂(はっとう)の青麻三光菩薩(あおそさんこうぼさつ)に供え、無病息災、万難消滅を願って読経。参拝者は、法堂と大茶堂を結ぶ高廊下に並んで座り、四津谷住職ら僧侶が、万病に効くとされる両膝のつぼにもぐさを据えた。線香で火が付けられると、参拝者は静かに手を合わせて健康、長寿を祈った。中には、「熱い」と声を上げる人もいた。

 同市六家から訪れた前澤喜美子さん(72)は「十数年前から毎年来ている。足が軽くなって、歩くのが楽になった感じがする」と話した。

 法堂の入り口では、関本町婦人会が土産品としておこわやおはぎなどを販売した。

 ひとつやいとは、僧侶が厳しい修行の疲れを癒やすために始め、明治以降に農民に広がったとされる。毎年、田植えが終わる時期の6月1日と7月1日に行われる。

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