】耕作放棄地を活用した山菜園。今が盛りのワラビを手に「自然を感じてほしい」と話す村山良一さん=十日町市松之山橋詰

】耕作放棄地を活用した山菜園。今が盛りのワラビを手に「自然を感じてほしい」と話す村山良一さん=十日町市松之山橋詰

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夢膨らむ山菜園 十日町・松之山にオープン

新潟日報(2017年6月13日)

 十日町市松之山橋詰に、耕作放棄地などを活用した「にいがた松之山山菜園」がオープンした。山の荒廃防止に一役買おうと、地元の農家が運営する。雪解け後の山菜から秋のキノコ類まで楽しめるとして「自然に触れながら山菜に親しんでほしい」と来園を呼び掛けている。

 山菜園を開いた村山良一さん(69)は、山の荒廃を防ぎ耕作放棄地を有効利用しようと、10年ほど前から本格的にワラビ栽培に取り組んできた。

 高齢化と担い手不在で放置された天水田は、雑木や背丈をはるかに超えるヨシやカヤで覆われてしまっていた。それらを伐採し雑草を刈るなど手入れすると、自生のワラビが徐々に広がったという。

 これまでも松之山温泉の旅館やJAに出荷していたが、1日30キロほど収穫できるようになったため山菜園として一般に開放することにした。

 耕作放棄地は中山間地にとって大きな課題だが、村山さんは「ワラビはあまり手がかからない。山が荒れないための遊休農地の有効活用にはいい」と話す。

 約5ヘクタールの山菜園は、国道353号から徒歩10~20分ほど。棚田や山々の稜線(りょうせん)などを眺めながら歩くと野鳥の鳴き声が山あいにこだまする。

 村山さんは「豪雪地域の雪解け水で育まれた山菜は、あくが少なくおいしい」とPR。山菜園では、7月上旬ごろまで採れるワラビのほか、春はゼンマイやコゴミ、山ウド、アケビの芽などが楽しめる。

 秋には天然マイタケやナラタケ、原木ナメコなどのキノコ類や、クルミやギンナンといった木の実も採取可能。季節ごとに咲く花々など、雪解けから秋まで多彩な山の恵みに触れられるという。

 「来場者とのコミュニケーションも楽しい」と話す村山さん。松之山観光の底上げを目指そうと「松之山温泉と一緒になったイベントができれば」と夢を膨らませている。

 入園料1500円で2キロまで採取できる。2キロを超えた分は1キロ当たり600円。申し込み、問い合わせは、025(596)3421。

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