下見のため戸隠古道の山道を登る戸隠登山ガイド組合のガイドら

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戸隠「大ウォーク」7年ぶり開催へ 1泊2日で約30キロ

信濃毎日新聞(2017年6月14日)

 長野市のJR長野駅から戸隠神社奥社まで、約30キロを1泊2日で歩く「2017戸隠古道大ウォーク」(実行委員会主催)が、7月1日から2日間の日程で開かれる。戸隠の豊かな歴史や自然に触れてもらう目的で、7年ぶりの開催。戸隠を含む妙高戸隠連山国立公園ではロングトレイル(長距離自然歩道)を設ける案が出ており、コースとして生かせるかを検討する機会にする。

 大ウォークは参加者の減少などを理由に、2010年を最後に休止していた。7月に始まる大型誘客事業「信州デスティネーションキャンペーン(DC)」に合わせ、再開することにした。

 戸隠登山ガイド組合のガイドなど15人は9日、長野駅から1日目のゴールとなる「一の鳥居」までの約15キロを下見した。危険な場所や荒れた道がないかを確認。同市の戸隠地質化石博物館の田辺智隆学芸員(55)が同行し、ガイドらは解説を聞いて新たな知識を蓄えた。

 序盤は善光寺を通って、善光寺七清水の一つ「夏目清水」(西長野)などを通過。茂菅の頼朝山(644メートル)を登り、静松寺へ進んだ。山中では丸い石が多い場所があり、田辺さんは「山の中では普通、丸石は見られない。昔はこの高さまで裾花川が流れていた証拠」と解説した。

 中盤以降は芋井地区の鑪(たたら)などの田畑を通り、飯綱高原への山道などを登る。登山ガイド組合の事務局で副実行委員長の秦孝之さん(51)は「歴史や生活感を感じてもらえる道を選んだ」とする。

 古くから使われていた道の脇には、いくつもの観音や庚申塔(こうしんとう)、道祖神がある。馬頭観世音像を見つけた田辺さんは「馬と一緒に通っていたのだろう」と思いをはせた。

 ロングトレイルの設定は、長野市を含む妙高戸隠連山国立公園の地元6市町村などでつくる連絡協議会が構想。戸隠周辺では今後、同ガイド組合などを中心に検討する。

 大ウォークの参加者は23日まで募集。ガイドの案内で1日目は長野駅から一の鳥居、2日目は一の鳥居から奥社まで戸隠神社5社を回る。秦さんは「戸隠の歴史、自然、食の全てを満喫して、先人が歩いた戸隠までの距離を実感してほしい」とPRしている。

 昼食代や宿泊料を含め、基本コースは1万6800円。ウオーキングのみの参加は昼食付きで7500円。問い合わせは実行委員会(電話026・217・0015)へ。

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