鯖江市の伝統野菜「吉川ナス」の出荷が16日始まった。同市の道の駅「西山公園」ではソフトボール大の丸々とした実が売り場に並び、人気商品「吉川ナスバーガー」の販売も再開された。
同道の駅には約180個が出荷された。国の「地理的表示保護制度(GI)」に登録されたことを示すシールが貼られ、利用客の注目を集めていた。生産農家でつくる市伝統野菜等栽培研究会の徳橋岑生会長(84)は「会員のこまめな手入れが実を結び生育は順調」と手応えを口にしていた。
販売を再開した吉川ナスバーガーは厚さ1~1・5センチに輪切りし、油で揚げたナスに、自家製みそで味付けした鳥そぼろなどを添えた逸品。1個300円で、収穫期が終わる11月中旬ごろまで販売する。伊藤努駅長(49)は「発売から4年目を迎えリピーターも増えてきた。こだわりの味をぜひ食べてもらいたい」と話していた。
昨夏に国のGIに登録された吉川ナスは、市内の計20アールで栽培。県内スーパーのほか、一部は都内のレストランなどにも流通する。