愛本姫社に向かう婚礼行列=黒部市宇奈月町下立

愛本姫社に向かう婚礼行列=黒部市宇奈月町下立

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大蛇伝説の行列華やか 愛本姫社まつり

北日本新聞(2017年6月22日)

 黒部市宇奈月町下立の愛本姫社まつり「大蛇お光行列」が21日行われ、大蛇に嫁いだ茶屋の娘、お光の伝説を再現した婚礼行列が地区を練り歩いた。華やかな行列を見ようと、沿道は住民や見物客らでにぎわった。

 下立には、お光が黒部川にすむ大蛇に見初められて嫁いだという言い伝えがある。大蛇お光行列は、伝説の継承と地域活性化を目的に、愛本姫社まつり大蛇お光行列保存会(長谷川勇会長)が毎年6月21日に行い、今年で30回目。

 大蛇の化身の若侍と、大蛇の模型やのぼりを掲げた一行が愛本橋下の黒部川神社の鳥居前を出発。途中で花嫁衣装をまとったお光らが加わり、総勢約70人の行列となった。

 愛本姫社に到着すると、婚礼の儀式が行われ、三三九度の杯を交わして、お光が出産で実家に戻った時に作り方を伝えたとされる愛本ちまきを両親に手渡した。お光役は桜井高校1年の草野敬愛(よしみ)さん(15)、若侍役は下立青年団員の岡崎翔平さん(25)が務めた。大役を果たした草野さんは「緊張したけど、いい思い出になった」と語った。

 開会式では長谷川会長が「素朴な伝説はこの地域に伝わる文化遺産であり、これからも大事に守っていきたい」とあいさつ。此川宣彦下立自治振興会長もあいさつし、川本敏和黒部市議会副議長と国香正稔市教育長、大野久芳県議が祝辞を述べた。宇奈月小の女子児童が愛本ちまき踊りを披露した。

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