スタッフと談笑するオーストラリア出身のアンソニー・ハットリーさん(左から2人目)

スタッフと談笑するオーストラリア出身のアンソニー・ハットリーさん(左から2人目)

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豪州出身バリスタ、松本で活躍 母国で修業、技に誇り

信濃毎日新聞(2017年7月5日)

 松本市街地の中町通りにあるカフェで、オーストラリア出身のアンソニー・ハットリーさん(34)=塩尻市=がコーヒーに関する技術や知識を持つ「バリスタ」として働き始めた。オーストラリアは個人経営のカフェが多くコーヒー文化が盛んといい、ハットリーさんは同国で6年間、カフェ3店舗で技を磨いた。日本語は勉強中だが、「言葉の能力より、自分の技術を買ってくれた」と、最上の1杯を出そうと心掛けている。

 ハットリーさんが働き始めたのは2015年にオープンした「NAKAMACHICAFE(ナカマチカフェ)」。スマイラル・カンパニー(松本市、永野崇社長)が経営し、パンケーキも売りだ。

 ハットリーさんはオーストラリア東部クイーンズランド州出身。音響工学を学び、DJの横顔も。1杯のコーヒーがつなぐ人の輪に魅了され、州都ブリスベンのカフェ3店で修業。塩尻市出身の女性と結婚し、2年前に来日した。

 当初は腕を生かせる仕事が見つからず、いったん帰国したが、昨秋再び日本へ。松本市のライブハウスで働いていたころ、顔見知りになったナカマチカフェの丸山昌希店長(30)に誘われ、5月下旬から働き始めた。

 「日本で自分の技術を生かせる仕事に就けて幸運」とハットリーさん。普段は陽気なムードメーカーだが、注文が入ると目つきが変わる。「栽培から焙煎(ばいせん)までの長い道のりが1滴に凝縮する。最後のステージで台無しにできない緊張があり、1杯1杯が挑戦」と語る。

 丸山店長は「仕事にかけるプライドがいい。アンソニーを通じて本場のカフェの雰囲気が伝わり、学ぶことが多い」。永野社長は「僕らとアンソニーもコーヒーがつないでくれた縁」と話している。

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