祭りに向け、たてもんを組み立てる元町区の住民

祭りに向け、たてもんを組み立てる元町区の住民

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たてもんを組み立て 魚津で来月4、5日に祭り

北日本新聞(2017年7月31日)

 8月4、5の両日に魚津市諏訪町の諏訪神社で行われる「たてもん祭り」に向け、組み立て作業が30日、七つの氏子町それぞれで行われた。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されてから初めての開催が迫り、魚津たてもん保存会員らは「登録で関心を持っている人は多いはず。豪快で優雅な祭りの魅力を思い切りアピールしたい」と意気込んでいた。

 高さ約16メートル、重さ約5トンのたてもんを諏訪神社前で曳(ひ)き回す祭りは、豊漁や航海の安全を願う伝統行事で国指定重要無形民俗文化財。昨年12月に、たてもんを含む18府県33件の「山・鉾(ほこ)・屋台行事」がユネスコ無形文化遺産に登録された。作業は午前5時ごろから始まり、魚津漁協の建物内にある収蔵庫から分解されたたてもんが各町へ運び出された。

 元町区では住民約40人が作業。男性は真柱にたてもんの先端から垂れ下がるヤナギなどを取り付けた後、クレーン車を使って、そりの上に横木や担ぎ棒などが組まれた台座部分に立てた。女性は組み上げると三角形になる枠に、約100個のぼんぼりをひもで固定した。ぼんぼりを使うのはたてもん7基のうち元町区だけで、他はちょうちんを付ける。作業開始から2時間ほどたつと、あちこちにヤナギを下げた真柱が立ち、祭りムードが高まった。いずれも恵比寿額などの飾りは祭り当日に取り付ける。

 祭りの運営を担う同保存会斎行委員会の廣濱忠夫委員長(49)は「ユネスコ効果で高岡御車山(みくるまやま)祭と城端曳山祭は例年以上のにぎわいがあったと聞いた。たてもんも大勢の人に見てもらいたい」と話した。

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