来館者に切り絵作品に込めた思いなどを説明する柳沢さん(中央)

来館者に切り絵作品に込めた思いなどを説明する柳沢さん(中央)

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切り絵の繊細美 国内11人の110点、長野で企画展

信濃毎日新聞(2017年8月6日)

 長野市の水野美術館で5日、国内を代表する切り絵作家11人の作品110点を並べた企画展「―息を呑(の)む繊細美―切り絵アート展」が始まった。作風や技法がそれぞれ異なる個性的な作品を9月24日まで展示する。同館や信濃毎日新聞社などの主催。

 初日は長野市の作家柳沢京子さん(73)が、来館者に自身の作品を解説。雪の温泉街を表した「湯けむり龍」については「湯煙を龍に見立てた。特定の場所ではなく温泉街全体の雰囲気を入れ込む構図にした」と思いを語った。

 海外でも評価される蒼山日菜(あおやまひな)さんの作品はレースのように繊細で、哲学者の書をA4大に写した切り絵の文字は、1行分の制作に5時間半かける。フクロウなどが題材の林敬三さんは、色の異なる紙を最大で約100枚重ねて彫るように切り、立体感と多彩な色を表現。光の当て方を変えると、1枚の絵が別の絵に変化する作品もある。

 午前9時半〜午後5時半。月曜休館(9月18日は開館、同19日は振り替え休館)。一般千円、中高生700円、小学生400円。

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