福井県小浜市在住の仏師が制作した木造十一面観音立像(左)=同市の県立若狭歴史博物館

福井県小浜市在住の仏師が制作した木造十一面観音立像(左)=同市の県立若狭歴史博物館

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仏師の洗練技術を間近で 福井県立若狭歴史博物館

福井新聞(2017年8月7日)

 福井県小浜市在住の仏師、村岡如伸(じょしん)さん(65)=福井県小浜市=が制作した木造十一面観音立像の展示が5日、同市の県立若狭歴史博物館で始まった。同じ展示室には、平安時代の木造千手観音立像も展示されており、洗練された技術が時代を超えて受け継がれていることが分かる。11月5日まで。

 村岡さんは京都で仏像彫刻の修業を積み、仏像の制作や修復、指導者としても活動している。展示が始まった木造十一面観音立像は1997年に制作。渡岸寺(滋賀県長浜市)の国宝・十一面観音立像を約80センチの小型に再現した。丁寧に掘り出された十一面が像の存在感を際立たせている。

 ひざから下に掛かる衣には、平安時代初期の特徴である翻波文(ほんぱもん)が施され、大小さまざまなドレープ(しわ)を表現。天衣の裾にはハート形の文様があるほか、腰をそらせる姿が美しいラインを生み出している。

 今月16日までは平安時代に作られた重要文化財の木造千手観音立像(加茂神社所蔵)も公開している。同博物館の有馬香織学芸員は「平安時代と現代の観音立像を併せて見てもらい、洗練された技術が若狭地方に受け継がれていることを知ってもらいたい」と話している。

 観覧料は一般・大学生300円、高校生以下と70歳以上は無料。問い合わせは同博物館=電話0770(56)0525。

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