たるが並ぶウイスキー蒸留所で、担当者(左)の説明を聞く見学客=砺波市三郎丸

たるが並ぶウイスキー蒸留所で、担当者(左)の説明を聞く見学客=砺波市三郎丸

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ウイスキー魅力体感 砺波の若鶴酒造「三郎丸蒸留所」

北日本新聞(2017年8月15日)

 リニューアルした若鶴酒造(砺波市三郎丸)のウイスキー蒸留所「三郎丸蒸留所」に、全国から観光客やウイスキーファンが足を運んでいる。7月13日に一般公開を始め、来場者は1カ月で800人余り。北陸で唯一のウイスキー蒸留所で、製造工程を間近で体感できるのが受けているようだ。

 昭和初期に建設された木造2階建ての建物で、改修費の一部を工面するのに、インターネット上で資金を募る「クラウドファンディング」を活用した。ウイスキー蒸留所には珍しい瓦屋根で、外観は白壁となっている。

 同社によると、「ウイスキーを五感で楽しめる」のが特長。貯蔵庫には熟成用のたるが並ぶ。蒸留所全体を見渡せる見学コースを設け、ウイスキー造りの歩みを紹介する展示や、香りのサンプルを体感できるコーナーを設置した。新たに導入した原料のモルト(麦芽)の粉砕機や、一部をステンレス製から高岡銅器の技術を用いた銅製にした蒸留器も見ることができる。

 来場者の半数は県外客で、1~2人で来場するウイスキー愛好家や、JR城端線油田駅前という立地から北陸新幹線を乗り継いで訪れる客も目立つという。

 今月11日に家族3人で立ち寄った大阪府阪南市の大橋靖記さん(73)は「施設の規模がコンパクトで、製造現場を間近で見ることができた。分かりやすく楽しめた」と語った。

 蒸留所改修のプロジェクトリーダーを務める稲垣貴彦GRNホールディングス取締役は「ウイスキーの魅力をより深く知ることができる施設を目指すとともに、地域活性化に役立てたい」と話している。

一般見学は無料で予約制。問い合わせは三郎丸蒸留所、電話0763(37)8159。

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