番組のオープニング後に流れる「提供 新潟市」の字幕((C)柳広司・KADOKAWA/JOKER GAME ANIMATION PROJECT)

番組のオープニング後に流れる「提供 新潟市」の字幕((C)柳広司・KADOKAWA/JOKER GAME ANIMATION PROJECT)

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首都圏の一部で放映アニメ 新潟市が番組スポンサーに

新潟日報(2017年8月28日)

 新潟市が、首都圏の一部で放送しているアニメ番組のスポンサーをしていることが、インターネット上で話題になっている。番組の合間に新潟市をPRするCMが流れており、視聴者が「提供が新潟市でなんかじんわりうけた」などとツイッターでつぶやいている。担当の市文化政策課は「CMを通じて新潟の漫画、アニメ文化を知ってもらい、交流人口の増加につなげたい」と喜んでいる。

 新潟市がスポンサーをしているのは、スパイ小説を原作としたアニメ「ジョーカー・ゲーム」。テレビ埼玉と千葉テレビで7月から、以前他局で放送されたものを再放送している。毎週水曜午後11時からの30分番組で、オープニング後に「提供 新潟市」という文字が映り、番組の合間に30秒のCMが2回流れる。

 CMでは、中央区の「マンガ・アニメ情報館」と「マンガの家」、毎年秋開催のイベント「にいがたアニメ・マンガフェスティバル(がたふぇす)」を紹介している。

 これを見た人が「提供新潟市、ってすごい!」「新潟市がなぜ提供なの?」などとツイッターでつぶやき、広がっているという。

 市文化政策課によると、市がアニメ番組のスポンサーになるのは初めて。スポンサー料については「他のスポンサーとの兼ね合い」を理由に非公表とするが、「首都圏で駅や雑誌に出す広告と比べて非常に安い」という。

 市は2012年度から漫画とアニメを生かした街づくりに力を入れているが、同作品とのゆかりはない。だが、作品を手掛ける「プロダクションI.G」(東京)の作画スタジオが市内にあり、イベントなどを通じて交流があった。I.Gは作品の放送枠を両テレビ局から購入しているため、市に直接スポンサーを依頼。市は「首都圏のアニメファンを呼び込める」として、7~9月の3カ月間、引き受けた。

 I.Gの郡司幹雄執行役員は、行政がアニメ番組のスポンサーを務めるのは業界としても珍しいとし、「会社として初めての試みで、視聴者に大きなインパクトを与えることができると思った。ツイッターなどの反応を見ると、まさしく狙い通り」と説明する。

 両局の視聴率と視聴世帯数から、約50万世帯にアピールできるという。郡司執行役員は「『行政が面白いことをやっている』と感じてもらえれば成功で、他のメディアより費用対効果は高い」とする。

 アニメと漫画の祭典として定着した「がたふぇす」には昨年、2日間で延べ6万3千人が参加したが、県内の割合が多く、県外への知名度不足が課題だった。ことしは10月21、22日に開催予定で、市はCM効果で県外客の割合を増やしたいともくろんでいる。

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