田村家に残る馬具一式=28日、福井県大野市城町の武家屋敷旧田村家

田村家に残る馬具一式=28日、福井県大野市城町の武家屋敷旧田村家

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田村家に残る馬具公開 福井県大野市の武家屋敷旧田村家

福井新聞(2017年8月29日)

 福井県大野市城町の武家屋敷旧田村家で、約350年前の鞍(くら)など馬具一式が展示されている。大野藩の家老、田村又左衛門(またざえもん)家に残る品で、一般公開は初めて。参勤交代など正装時に使用されたものとみられる。3日まで。

 田村家は1759(宝暦9)年、代々家老職を務めた本家の田村左兵衛(さひょうえ)家から分家。通称「小田村(こたむら)」と呼ばれ、2代目又左衛門俊強(としたけ)も藩主・土井利忠の下で家老に就いている。馬具一式は蔵に保存されており、本家から同家に受け継がれたかなど詳細は明らかになっていない。

 馬具は鞍や、鞍に敷く「馬せん」、馬の口にはめる「くつわ」、馬の尻に敷く「鞦(しりがい)」などがあり、ほぼ完全な状態でそろっている。

 鞍は木製で、漆塗りに貝殻の光沢をちりばめる装飾技法「螺鈿(らでん)」が施されている。座位部分の裏面には「寛文五(1665)年五月十日」「政直(花押)」と刻まれており、江戸時代初期に活躍した馬具師が作ったとみられる。前方と後方には、田村家の家紋「剣唐花紋」がある。

 そのほか、鉄製のあぶみや黒漆塗りの馬柄杓(まびしゃく)などもある。市教委学芸員は「乾燥に弱い部分も良い状態で残っている。明治以降に使われなくなったものが現存しているのは珍しい」としている。入館料は大人200円、中学生以下無料。

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