約260年前の建立以来という修理工事が完了し、13日に竣工(しゅんこう)式が開かれた長野市の善光寺境内にある重要文化財「経蔵(きょうぞう)」。ヒノキの樹皮を分厚く積み重ねた「檜皮葺(ひわだぶ)き」の新しい屋根が青空に映え、その頂点には、磨かれた重さ約800キロの金属製の「火焔宝珠(かえんほうじゅ)」が飾られた。訪れた参拝客は経蔵を見上げ「きれい」「ようやく工事が終わったね」と口々に話した。
午前11時過ぎから始まった式典には、善光寺一山住職のほか来賓の県幹部ら約130人が参列。一山住職による読経後、参列者は順番に経蔵内部にある「輪蔵(りんぞう)」の腕木を押して回した。参列者は「結構重いな」などと話していた。