詰め掛けた大勢の観客の前で「大名行列」を披露する役者たち=山形県河北町

詰め掛けた大勢の観客の前で「大名行列」を披露する役者たち=山形県河北町

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飯田の大名行列、山形県に遠征 息の合った演技を披露

信濃毎日新聞(2017年9月19日)

 飯田市本町3丁目で150年近く続く「大名行列」(市無形文化財)が18日、全国から出演団体を招いて開く山形県河北(かほく)町の「第11回全国奴(やっこ)まつり」で披露された。飯田の大名行列は2012年以来5年ぶり2回目の参加。前回公演を見た人から「もう一度見たい」という声もあり、出演が決まった。飯田下伊那地域から遠征した役者ら35人は、息の合った演技で集まった観客たちを魅了した。

 飯田の大名行列は数えで7年に1度開かれる「飯田お練りまつり」の主な出し物で、江戸時代に実際に使われていたとされる道具を使って参勤交代を模して舞う。

 大名行列は午後5時半ごろスタート。役者たちは一列になって「エーハリーワサートーナー」といった独特の掛け声とともにゆっくりと歩を進めた。演技の一つで、役者が空へ向かって思い切り投げ上げた草履を見事につかむと、見ている人たちから「おーっ」という歓声が上がった。

 「本町三丁目大名行列保存会」の会長を務める伊坪弘年さん(70)は「練習の成果もあって、皆さんに私たちの最大限の演技を見せられた」と満足げ。全国奴まつり実行委員長の今田(こんた)稔さん(74)は「5年前に見た行列と全く違うものに見えるくらい上手だった。また河北町に来てほしい」と話していた。

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