完成した絵巻物パネルを見せる美術部員=小杉高校

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創校の父・南原繁の短歌を絵巻物に 小杉高美術部

北日本新聞(2017年9月28日)

■29日、記念事業で展示 

小杉高校美術部が、大正期の射水郡長で同校の前身、同郡立農業公民学校の創校に尽くした南原繁(1889~1974年)の短歌を絵巻物にしたパネルを作った。今年が南原の来県100周年に当たるのに合わせて29日に同校で開かれる記念事業(北日本新聞社共催)で展示する。

 南原は東京帝国大(現東京大)総長などを歴任した政治学者でアララギ派歌人としても知られ、著書に歌集「形相」がある。美術部は、歌の情景を描いて創校の父の生涯を紹介しようと企画。2、3年の女子部員15人が8月から制作に取りかかった。

 南原が30~80代に詠んだ歌から望郷の念や戦争に批判的な思いを詠んだ12首を選定し、八つ切り画用紙に水彩で描いた。

 青塚萌恵部長(3年)は「歌に出てくる建物や光景を描くだけでなく、どんな思いを込めたかを想像して表現を工夫した」と話す。

 1969年に詠んだ「一粒の種子地に落ちて五十年育ち栄ゆる小杉高校」の歌には、学びやのほかに先生や生徒、種が育ち黄金色の穂を実らせた田んぼの風景をコラージュした。2枚のパネルに6枚ずつ額装して展示する。

 29日は午前8時45分から正面玄関横で胸像除幕式、9時50分から体育館でシンポジウムを開催。生徒会による創作劇「一粒の種子」の上演、生徒会誌編集委員会の「生涯と功績」のパネル展示、学習企画委員会の「射水平野の排水・乾田化事業」の研究発表も行われる。

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