鍜冶産業の発展に尽くした岩崎航介の功績を振り返る企画展=三条市の歴史民俗産業資料館

鍜冶産業の発展に尽くした岩崎航介の功績を振り返る企画展=三条市の歴史民俗産業資料館

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鍛冶に科学の目 岩崎航介没後50年展三条で11月まで

新潟日報(2017年10月2日)

 三条市出身で、冶金・刃物の研究者として鍛冶産業の発展に貢献した岩崎航介(1903~67年)の没後50年を記念した企画展が11月12日まで、市歴史民俗産業資料館で開かれている。

 感覚や経験が基本だったものづくりの現場に、金属顕微鏡の活用など、科学的な視点を持ち込んだ岩崎の足跡を多彩な資料で紹介し、現在活躍する職人との関わりにも触れている。

 三条の刃物問屋「岩権」の次男として生まれた岩崎は、家業がドイツ刃物との商戦に敗れたことが契機になり、日本刀の製法の研究を志した。

 東京帝国大学(現・東京大)で冶金学などを修めたほか、各地の刀匠らにも師事した。学んだ成果を故郷三条の職人たちに伝え、刃物作りの水準を引き上げた。鍛冶現場での金属顕微鏡の活用を広げたことでも知られる。

 「三条の鍛冶屋は顕微鏡をのぞく-岩崎航介、そして50年-」は、「燕三条 工場の祭典」(5~8日)で多くの人が県央地域を訪れる時期に合わせて企画された。

 青年期の写真をはじめ、全国の刀匠らを訪ね歩いた際の手書きの資料などを展示。刀剣研究に懸けた岩崎の熱意が伝わってくる。伝統工芸士にも認定された水落良市さんら、岩崎の薫陶を受けた三条の鍛冶職人たちも紹介している。

 同館の五十嵐なつみ学芸員は「三条の産業にとって岩崎は大きな存在だ。功績を多くの人に知ってほしい」とアピールしている。

 入館無料。祝日を除いて月曜は休館。問い合わせは同館、0256(33)4446。

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