輪島市河井町の重蔵神社で1日、子どもの健やかな成長を祈願する「のと泣き相撲」が初めて行われ、元気な泣き声が境内に響き渡った。
泣き相撲は「泣く子は育つ」のことわざや赤ちゃんの泣き声が邪気をはらうという言い伝えにちなみ、全国各地で行われている。同神社禰宜(ねぎ)の能門(のと)亜由子さん(41)が長女千歳(ちとせ)ちゃん(1)の誕生をきっかけに、少子化が進む地域のにぎわいにつながればと企画した。
境内に設けられた特設舞台に赤い布を敷いた土俵が用意され、県内外の2歳未満の12人が鉢巻きと化粧まわしを着け、母親に抱かれて土俵入りした。
行司役の出坂孝志さん(49)=輪島市=が「のこった、のこった」と顔を近づけて大声で驚かせ、泣きだす早さや声の大きさで勝敗を決めた。互いに笑顔を見せる子もおり、引き分けになる場面もあった。